2023/11/16正しいカビ対策のための豆知識 その1
日頃から綺麗に掃除をしているつもりでも発生するカビ。とってはすぐに生えてくるので悩まされていませんか? 正しくカビ対策ができているのだろうか……そんな疑念を払拭して快適に生活するために知っておきたい豆知識をこのコラムでは発信していきます。
実は自分が正しいと思っていることも、カビについてよくある勘違いがあるのです。例えばカビと思っているものもカビでないものもあります。
疑問① これってカビ?
お風呂場や台所の流しなど水を使うところが、いつの間にか赤ピンク色になっていることがありませんか?
実はそれはカビではなく、ロドトルラという赤色酵母というものの可能性があります。水分が多くある環境を好みます。顕微鏡で見ると丸い形をしているのです。
また別のメチロバクテリウムという細菌の可能性も否めません。赤ピンク色で塩素に強いのが特徴で、顕微鏡で見ると小さくて細長い形をしています。
ここでカビと思っていたものが違ったのかもしれないと安心されている方もいらっしゃるかもしれません。しかし簡単には安心はできません。洋服箪笥の中に長期間使用していなかった洋服やカバンを確認してください。
茶色や黒色の染みを見つけたら、それはカビの可能性がかなり高いです。※①
湿度が高く埃が多いクローゼットや押し入れは、実はカビが生えやすい環境なので要注意です。
疑問② この臭いはカビ?
もしカビが生えていたら早く気がついて取り除きたいもの。だからこそ家の中でカビ臭などしたら、これはカビが生えたのかもしれないと焦ることもあると思います。
しかしカビ臭の原因は、カビ以外にも他のものが元になっていることもあるのです。例えば観葉植物の中の土にいる放線菌や藻類※②、またはコンクリート中のアルカリ水と接着剤が反応してカビ臭を発生させていることもあります。
人間の嗅覚はこれらのカビ臭に敏感ですぐに感じとることが可能なので、大量のカビを発生させてしまったのではないかと心配しがちになるのです。
疑問③ 部屋の湿度計は低い湿度を示しているのに、なぜカビが発生するの?
カビを予防するために部屋の湿度計が低いのを意識して生活されている方もいらっしゃると思います。しかしそれでも部屋の隅っこにカビが発生することもあります。そんな時はしっかりカビ対策をしてきたつもりなのに……とガッカリしますね。
それではなぜこのようなことが起きるのでしょうか。湿度計が示す数値は部屋全体の湿度を表していると思いがちですが、湿度計があるその場所の湿度を測っているのです。何が言いたいかというと、部屋全体の湿度は均一ではないということです。
部屋によって空気がよどんでいるところは湿度が高く、カビも生えやすくなります※③。だから湿度計の数値が低いということだけで、部屋全体のカビ対策ができているわけではないのです。
※① クローゼットや押し入れはアオカビやカワキコウジカビが生えやすいです。アオカビは乾燥したところにも発生しやすく、広い範囲で生えることが考えられます。カワキコウジカビも乾燥に強く、その上高温にも耐えられる特徴があります。
※②土や植物にもカビは生えます。代表的なのがアカカビです。湿っぽいところによく発生します。
※③クロカビは小さく外気中に多く飛んでいて、湿っぽいところを好みます。浴室や洗面所、台所など湿度が高いところによく発生します。
まとめ
悩みの原因が本当にカビかどうか? またはカビ対策をしっかりできているのか考え出したら疑問は尽きないものです。
カビについて専門知識を持っていることが、正しいカビ対策には欠かせません。
皆さまが快適で安心した生活を送るために、私たちカビ取り屋.comは精一杯努めて参ります。