2022/11/10【第14回】場所別カビのお掃除方法 ~押入れ~
第3回で、部屋の一部に湿気や温度が集中するとカビの発生につながるということを紹介しました。
押入れは熱や湿気、ホコリの溜まりやすい場所であるため、意外と見落としがちな絶好のカビの繁殖スポットです。
押入れは布団や衣類をしまう大事な場所、カビを生やさないようにしましょう。
押入れのカビのお掃除
押入れを開けた時、カビ臭いと思ったことはありませんか。
押入れがカビていると、収納している布団や洋服にカビが移ってしまう可能性があります。なかなか掃除をするのが面倒ですが、カビが発生しやすい場所なので、掃除は大事です。
まずは、押入れに入っている収納物を全て出しておきましょう。
この時に、布団や押入れ用タンスの引き出しも外に出して乾燥させるといいでしょう。
次に、消毒用エタノールを使ってカビを取ります。
消毒用エタノールを押入れの木のカビが生えている所に染み込むように多めにスプレーし、固く絞った雑巾で拭き取りましょう。
消毒用エタノールで取れないカビは、漂白剤で除去しましょう。
漂白剤をスプレーしてスポンジでこすったのち、同じく固く絞った雑巾で水拭きするときれいに落ちます。(木材が傷んだり、変色する可能性があります。充分注意してください。)
カビが取れたら、完全に乾くまで待ちましょう。
また、掃除のあともカビの予防は大切です。除湿器を利用したり、押入れを開けて湿度を低くしたりするようにしましょう。
カビ予防のための収納方法(押入れ)
収納の方法ひとつでもカビにとって発生のしやすさが大きく変わってきます。
ポイントは、通気性を良くするために“隙間”を作ることです。 だいたい押入れの8割程度を目安とすると良いでしょう。 また、収納の仕方についても、物と物の間に熱や湿気がこもるので、あまりぎゅうぎゅうに押し込まないことが大切ですね。 特に下の段は湿気がたまりやすいため、すのこやシルバーラックを置いて空間を作り収納するといいでしょう。
除湿剤シートも市販されているので、利用するのも有効です。 除湿剤シート等はこまめに状態をチェックし、状態によっては取り換えるようにしてください。
また、季節の変わり目に布団を入れ替えますが、収納する布団は、必ず天日干しをしてから収納しましょう。 人は、寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。 布団がしまわれている間、カビの温床に…ということになり兼ねません。
取り替える布団は、まずチェックをしましょう。 カビが生えていたら、重曹水をスプレーし、しばらく置いてから歯ブラシでこすります。 その後、消毒用エタノールを吹きかけて、天日で乾燥させましょう。 カビがなく、天日干しで湿気も取って、気持ちいい布団で寝たいですね。
プラスチックの収納ケースにも注意!
カビが生えやすいのは、湿気を吸収しやすい木や布だけだと思われがちですが、実はプラスチックにもカビは生えます。
特に収納ケースは押し入れと同じく温度や湿度がこもりがちになるので、ケースの内側で結露した水分を利用し、収納物についたカビが繁殖することがあります。
軽いカビはエタノールを吹き付けた布などでふき取り、しつこいカビには塩素系漂白剤を使いましょう。
塩素系漂白剤を拭きかけて、5分ほど置いてから液が残らないように洗い流します。 最後はきれいに拭き取り、消毒用エタノールで消毒をしましょう。
それでも取れない場合は、研磨剤で削るか細かいサンドペーパーで削るなどが良いですが、その時はケースの買い替え時かもしれません。
やはりプラスチックの場合も、カビを生やさないことが大切です。
プラスチックケースの中に湿気がこもらないように、時々、引き出しを開けて扇風機や除湿器などで換気しましょう。 ケースの中に、除湿剤、備長炭などを入れて湿気を取るのもよいでしょう。 除湿剤、備長炭などはこまめに状態をチェックし、状態によっては取り換えるようにしてください。
カビ予防のための収納方法(プラスチック)
収納の仕方にも注意しましょう。
プラスチックケースには3段のものが多いですが、上段は水に弱いシルクやウール、カシミヤなどを入れ、 下段には綿や麻の物を入れるといいでしょう。衣類を詰めすぎると通気性が悪くなり、カビの原因になります。 収納物は八分目くらいにしましょう。
押入れにカビが生えると収納物や壁、天井にも飛び火する可能性もあり、 プラスチックも容量が小さいため、あっという間にカビが回る可能性があります。 カビを生やさない環境づくりが、狭い場所ほど大事になってきますね。
第15回は、玄関のお掃除についてです。